ジャガンナートのちょっとしたお話し

四大聖地として有名なプリーという土地はあらゆる場所から鉄道がつながっている
そんな土地には、お寺に巡礼で来る人と海や新鮮な魚に惹かれて観光で来る人、というように
大きく分けて二種類の人達が訪れるという
巡礼といってもジャガンナート寺院にはヒンドゥー教徒しか入ることは許されないのでヒンドゥー教徒以外の人達は周りの高い建物に登って見る
ジャガンナート寺院の敷地には108個の小さなお寺がある

そんな、みんな大好きジャガンナートについて、あるインド人の方にお話しを聞いたのでそのことを少し話したいと思う
ジャガは地球、ナートは神様という意味
三体ある中で真ん中が妹、その両手に兄と弟がいる
白色が兄で、名はボロバトゥラ
黒色が弟で、名はジャガンナート
黄色が妹で、名はスボトゥラ
三体の色は世界の人達を表しているらしい
インドの神様は、皆人間の形(ガネーシャも含む)をしているのに、どうして普通に人間の形とはいえないような形をしているジャガ様が神様と認められたのか
そんなジャガ様の少し昔のお話し

昔、インドには王様がいました
王様は自分が死ぬまでに何か残したいと思いが強く、お寺などを建てることが多かったそうです
そんな王様が建てたお寺が後のジャガンナート寺院
建てた当時は神様がまだいなくて、どうしてもいれたいというのが王の願いであった
そして王は500km離れた先にある村の石の神様をほしがったのである
そうして盗んだのであった
しかし、王は、実はその神様がそんなさびれたところにいるのは勿体無いという良心からその神様を盗ったのだという
村人たちは相手が王様なのでなにも言えずじまいでどうすることもできなかった
そして、いざ、自分の建てたお寺に祀ってみたはいいものの日が変わればその神様は村にもどっていたという
王は村の人間が取り返しに来たのだと思いもう一度盗みに行った
村人たちは自分たちがやってもいないのに疑いをかけられて怒り、争いになりました
それでも王はそんな争いを何度も繰り返し神様を持って帰るでした
しかし、ある日
眠っている王の夢のなかで、その、石の神様がでてきたのです
そして神様はこう言いました
わたしはあなたのその行動が良心から生まれたものだとしっているし立派なお寺に祀られるのも嬉しい
だけれど、わたしはあの村が好きなのだ
あの村で満足している
だから村人たちが取り返しにきているのではなくわたしが自分で戻っているのだ
村人たちはなにも悪くはない
それに人のもの盗ってはいけない
と、言ったそうです
そして神様は、自分のお寺に神を欲しがっている王に向かってこう告げました
あなたの街は海辺にある
明日の朝、その海辺に3つの木の丸太があるはずだ
それを大事に大事に彫って神を作れば良い、と

それを聞いた王は次の日すぐさまその丸太を拾って名のある大工達を集めました
しかし、丸太は驚くほど硬く、皆途中で諦めてしまうのでした
そんな中、ある日、年寄りの大工が王の元へ訪れて唐突に俺が彫ってやると言ったのです
しかし、自分が彫っている間にあたっての約束を王に告げました
その約束とは、自分が彫っている最中は邪魔をしないでほしい
完成するまで部屋を覗くな、という約束でした
王は半ば信用してはいなかったがそれを受け、年寄り大工に仕事を任せました
最初の何ヶ月かは仕事をしている音が外まで聞こえていて王は安心して覗こうともしませんでしたが、
ある日、音がしなくなりどうしても気になった王は部屋を覗いてしまいます
すると、部屋の中には大工の姿はなく、これから彫る途中であったであろう像が3つありました
その像は手や足もはっきりしていなくて、これから綺麗に彫っていくという状態のものでした

その夜、またもや王の夢のなかに神様が現れ、いろいろと怒られたそうです
お前は人の物を盗む
おまけに少しの我慢もできずに約束を破る
お前はいけないやつだ
もう大工は戻ってはこない、と

このようにして昔は、偉い人には神様が怒っていたそうです

そうして王は、ならばおれの神はどうすればよいのか、と問いかけました
すると神様は、大工は戻っては来なくてこれ以上は作れないだろうが、今ある3つの像に色を塗ってやればいい
そうしてお寺に祀りなさい
神に形はないのだからなんでもよいじゃないか、と



そうして王は神に言われた通りに色を塗り、世界には他にこのようなものはないはずだ!と信じて、その三体の神に世界の神と名づけました
それがジャガンナート ボロバトゥラ スボトゥラ である
そして名前が世界なので、世界中の人間たちを想像して黒白黄という色を塗ったそうです
細かく綺麗な手や足がなく、目だけが大きい神様ということで珍しく思い皆はきにいったそうです

最近ではたくさんの人へ知れ渡り、海外でも物珍しい人形だという感じに買う人も増えているらしい
このような話しを知らなくても可愛いなどの理由で家に飾る人もいるとのことです
ジャガ様のお話しはこんな感じ


そして、世界の名のつく神様がヒンドゥー教徒しか入れないお寺にいるのはおかしい、ということで、年に一回外に出てくる
それが6月の終わりか7月の始まりのある山車祭りである
毎年三台の山車を作りヒンドゥー教徒ではなくともだれでも山車を引けたり写真を撮れたりする

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=tf81ux50Sbc
これが山車祭りの映像です
よかったら見てみて下さい

そうして2km先にあるグンリチャガルというお寺が親戚の家ならしく、そこで一週間近く滞在してまた帰るという祭りが行われる

これは京都の祇園祭の原型とも呼ばれているらしい
サンタナにきてくれた日本人の方々で2年くらい前から小さな山車を作って一緒になって山車を引くそうです


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