そもそもディワリって何のお祭なの?

こんにちは!
サンタナコルカタスタッフのゆーごです。


インドでは今もディワリの真っ最中。
今日は5日間続くディワリの第4日目、パドワの日にあたり、ちょうど西洋でのバレンタインデーのように、愛する夫婦がお互いに贈り物をしあって絆を深める日です。


ここサンタナコルカタでも、昨日はみんなでケーキを食べてディワリパーティー
電飾やミラーボールまでつけて、楽しく盛り上がりました。
でもそもそもこのディワリって、一体どのようなお祭りなんでしょう?


もともとディワリという名はサンスクリット語で「灯明の列」を意味する「ディーパヴァリー」に由来しています。
その名のとおりディワリは光の祭とされていて、街のいたる所で電飾が輝き、爆竹はひっきりなしに鳴り響き、夜通し花火が打ち上げられます。


さて、そんなディワリですが、一年ごとに開催日が変わります。
今年は11月11日を中日とした前後2日、合計5日ですが、2016年は10月30日と前後2日になります。
これは一体なぜかというと、インドの伝統的な暦であるヒンドゥー暦を基準にしているからです。
ヒンドゥー暦月と太陽の運行をもとに作られた太陰太陽暦ですから、現在一般に使われているグレゴリオ暦太陽暦)とズレが出てきてしまうんですね。
ちなみに全部で12か月あるこのヒンドゥー暦の8番目(何番目かは地域によって変わります)の月を「カルティカ」というんですが、その月の中で新月の日がディワリの中日、ラクシュミー・プジャーの日とされています。
そしてその翌日、つまり今日はパドワと呼ばれ、夫婦の日であるとともに、ラジャスターン州やグジャラート州など西インドの一部地域では元旦とされ、ここから一年が始まります。


でもこのディワリ、一体どんな由来を持っているんでしょうか?
これついてはいろいろな話があるんですが、もっとも有名なものはインドの二大叙事詩のひとつ、ラーマーヤナを由来とするものです。
ラーマーヤナというのは、ヴィシュヌ神の生まれ変わりであるラーマ王子が魔王ラーヴァナにさらわれたシータ姫を取り戻すために旅に出るという、ほとんどドラクエみたいな話なんですが、そのラーマが大冒険の末にようやく魔王を打ち倒し、姫を取り戻して故国に帰還を果たした日こそ、ほかでもないディワリの第三日目、新月の日でした。
そこから、人々は正義が悪を打ち倒したことに喜び、凱旋するラーマを迎え入れるため、明かりを灯してこれを祝うようになったということです。


さらにもう一つ、ディワリは美と豊饒と幸運を司る女神ラクシュミーの祭でもあります。
ヒンドゥー教三大神の一柱、ビシュヌ神の妻であるラクシュミーは、神々が不老不死の霊薬アムリタを作るために乳の海を撹拌した際、そこから生れ出たとされています。
そのラクシュミーの誕生日が、ディワリの第一日目にあたるダンテラスの日だといいます。
ディワリの間、ラクシュミーは方々の家を回って吉祥をもたらすとされ、人々はそのラクシュミーを家に呼び込むため、さかんに家の中を電飾で飾り立て、「ディヤ」と呼ばれる素焼きのランプに火を灯して入口の下に置くのです。


ちなみにこのディワリを祝うのはヒンドゥー教徒だけではありません。
ジャイナ教徒にとっては開祖マハーヴィーラが入滅し、涅槃に到達した日として重要な祭日ですし、ネパールの仏教徒にとっては転輪聖王と称えられるアショーカ王が、戦争に明け暮れていたそれまでの日々を悔い改め、仏道に帰依した記念すべき日とされています。


さて、そんなディワリも残すところあと一日。
数あるインドの祭の中でも最大といわれるこの祭を、みなさん一緒に祝いましょう!
ハッピーディワリー!

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