サンタナコルカタシェアハウスはゆっくりと、しかし確実に

ソファを見つけて、その場で70パーセントにあたる金額をキャッシュで支払い、
翌日にはコルカタシェアハウスに届けるという約束をしたのが、もう4日も前のことだった。
 

『ソファはいつ届くんだ?』と電話をいれると、
『もちろん今日中にだよ!』と力強く返事をくれるのも、もう聞き飽きてきた。


ただこの日は違った。

『絶対に行く。20時半だ。残りのお金を手に握りしめて待ってろ!』

確信を持った声で断言されて、ようやくこの日が来たかと、今か今かとソワソワしながら待っていた。

ピンポンとチャイムがなった。

おお!!ついに!


一緒にいたお客様4人達と立ち上がり、ドアを開けたら、
そこにいたのはエレベーターボーイを統括する責任者のSさんで、僕はこの日が初対面だった。


彼は妙に陽気で、
『もう僕がいるんだからノープロブレムだよ!』とやたらと自信ありげな感じをかもし出している。
さては下に届いたなソファが、
とホッとして、
そういえばこの人に渡しとけとフォクナがお菓子をおいてったっけと冷蔵庫からプリーのジャガンナート菓子を手渡す。
彼はそれだよそれ!といわんばっかしに笑顔がほころんでそれを受け取り、そして下に戻っていった。


結局この日、ソファは届かなかった。


ソファは翌日に届いた。
部屋にソファをおいて、
まるで特別なサービスを施したかのように、
100ルピーのチップをずうずうしく要求してきた男に聞いてみた。


『一体なぜソファが届くのがこんなにも遅れたんだ?』

彼は自信満々にこう答えた。

『雨だよ雨。』

とまあ何事もスムーズには行かないけれども、
サンタナコルカタシェアハウスはゆっくりと、しかし確実に設備が整っていってます。